叱っても、叱っても・・・
前回お話ししたとおり、2歳を過ぎても、ひとことも言葉を話せない青でしたが、2歳代のはじめごろには、こちらから話しかける言葉については、少しずつ理解出来るようになってきているようすでした。
当時の青は、「ママに○○をちょうだいね」などという、言葉での簡単な指示に応じてくれたり、「○○はどれ?」という質問に、指さしで答えたりすることが出来るようになってきていました。
しかし、いずれも 『気が向いたら』 という感じで、その時によって、やったりやらなかったりでした。
1歳代のころ、わかっているのかどうかあやふやだった自分の名前は、このころにははっきり『青』 だと理解しているようすでした。
1歳代のころから比べたら、こちらからの言葉かけに反応して、応じることが少しずつできるようになってきた青でしたが、基本的にあくまでマイペースで、話しかけても、そ知らぬ顔をしていることも、まだまだ多かったと思います。
とくに、何か興味のあることに入り込んでいたりすると、あいかわらず、名前を呼んでも振り返らないし、こちらの目を見ようともしませんでした。
その、青が入り込んでいる興味の対象が、お気に入りの電車の絵本やプラレールだったら、何も問題はないのですが・・・
困った 『いたずら』 だったりすると、話は別です。
青は身体が大きかったので、背伸びをすれば手が届くインターホンは、ご近所にいくつもありました。外を連れて歩いていると、青は、見ず知らずの家でもおかまいなしに、目についたインターホンを押そうとします。
いくら叱っても、やめようとしません。
叱っても、叱っても、いたずらをやめようとしない。
こちらの言葉を、なかなか聞き入れてくれない・・・
青は、ひとことも喋れないながらも、こちらの言葉は少しずつ理解できるようになってきているはずなのに・・・
2歳代は、一般的に反抗期の年代で、お母さんの言うことをなかなかきかない子なんて、少しもめずらしくはないと思います。
でも、青の場合は、何かが違いました。
言うことをきかないのは、わたしに対して反抗した態度をとっているというわけではなくて、自分だけの世界に入り込んで、母親の言葉など耳に入ってゆかない、そんな感じでした。
■ ■ ■ ■ ■
なかなか言うことをきいてくれない。こちらの思いにそってくれない。
どこまでいっても 『マイペース』。
青がそういう子供だということは、1歳代のころから何ら変わってはいませんでした。
しかし、1歳代のころは、『まだ小さいから』 『まだものがわかっていないから』 と、青の自己中心的な行動を、大目に見てくることが出来ましたが、さすがに2歳を過ぎたら、そういうわけにはいかなくなってきました。
「もう2歳なんだから、さすがにこれくらいはわかってほしい・・・」
という思いから、わたしは、青の 『困った行動』 に対して、きびしく叱りつけることがだんだんと多くなってきて、ついには手まで出るようになってゆきました。
とくに、インターホンのいたずらなど、家族以外の他人に迷惑がかかってしまうことに関しては、周囲の目を気にして、さらに青をきびしく叱りました。
青を叱れば叱るほど、わたしはどんどん苦しくなり、ますます、自分の育児に自信が持てなくなってゆきました。
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